「子どもの近視、私のせいかもしれない」そう思ったことはありませんか?
わが家の長男は小学2年生で眼鏡をかけ始め、親としてできることは全部やったつもりでした。ゲームを禁止し、視力回復に通い、家庭用の視能訓練機まで買いました。それでも近視は進み続け、社会人2年目で-13.75D。判定は「最強度近視」でした。この結果で最終的に本人はICLという手術を選びました。
先に結論をお伝えすると、わが家では環境の対策だけで近視の進行は止まりませんでした。医師には「遺伝しか考えられない」と言われ、長男に申し訳なくて自分を責めた時期もあります。ただその長男も社会人になり、仕事にも趣味にも充実した毎日を送ってる姿を見ていると、やってきたことは間違いではなかったと今は思えます。
同じように悩む親御さんに向けて、わが家の記録と、後から調べてわかったことをまとめました。近視が進んでしまっても、選択肢はあります。
この記事でわかること
- ✓ゲーム禁止でも近視が進んだ、わが家のリアルな記録
- ✓視力回復センター・視力訓練で起きたこと(兄妹で結果が違った)
- ✓「戻る近視」と「戻らない近視」——後から知って納得した話
- ✓いま親にできることと、進んでしまった後の選択肢
- ✓メガネやコンタクトの度数に上限はあるのか——-13.75Dで何が起きたか
長男の近視年表
まずは全体の流れから。2022年のICL適応検査以外に度数の記録は残っていないため、本人と私の記憶をもとにした年表です。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 小学1年生 | 近視を指摘される。テレビやゲーム機の使用を極力制限 |
| 小学2年生 | 眼鏡デビュー。ゲーム機(DS)を欲しがっていたが持たせず。 |
| 民間の視力回復センターにも通う(姉は一時的に回復) | |
| 眼科での視力訓練に切り替え。家庭用の視力訓練機も購入したが、続かず。 | |
| 小学4年生 | オルソケラトロジー採用の眼科へ。すでに近視が進んでいて適応はせず。 |
| 小学5年生 | 授業中のみの使用であった眼鏡を常時着用へ |
| 中学1年生 | 眼鏡店で「これ以上度数を上げられない(調整の限界)」と言われる |
| 中学2年生 | コンタクトレンズを開始 |
| 〜大学生 | コンタクトレンズにしても、近視の進行は止まらず |
| 〜社会人 | 約-9前後に。レーシックは適応外となり、ICLを選択 |
親の私がやったこと(と、その結果)
長男ゲーム禁止、弟は購入
近視が進む長男には、ゲーム機(DS)を買い与えず(次男の弟には購入しています)、テレビの視聴時間も制限し、部屋とデスクの照明環境を整えた上で、デスクに向かう時の姿勢にも注意をしていた。長男は真面目で、親や先生からの助言は厳格に守るタイプ。私の弟(長男からみて叔父)からは「制限が強すぎ、長男が可哀想だ。真面目な子ほど、キレると危ない。心配だ」と。
それでも当時の私は「ゲームやテレビは近視には最も悪」と思っていた。結果は、この記事のタイトルの通りです。

視力回復センター|姉は一時的に回復した
民間療法は否定的であったが、自宅近くに視力回復センターがあったため、試しに数回通いました。一緒に通った長女は、一時的に視力が回復。効果があるのか?逆にびっくり。期待は少し膨らみましたが、何を根拠にしたトレーニングなのか、効果は確立しているわけではないため訓練に通うことは中止することに。
眼科での視力訓練と、家庭用視能訓練機
次に、視力回復に力を入れている眼科に切り替えました。高速道路を使って片道1時間近く。訓練自体は、来れるものなら毎日でも来れるなら行ったほうが良いと説明は受け、週3回を目標に暫く通院。ただ、通い続けるのは親子ともに大変で、家庭用の訓練機を購入。学校からの帰宅後とテレビを見た後は約3分の訓練を実施…数ヶ月使用したが、あまり効果は期待できず結局続かず。訓練機は処分することに。

お金も、時間もかけました。それでも、近視の進行は止まりませんでした。
後から知って納得した「戻る近視」と「戻らない近視」
当時は知らなかったのですが、近視には大きく2つの段階があるとされています。
ひとつは仮性近視(調節緊張)。目のピント調節を担う筋肉が緊張して、一時的に近視のような状態になっているもの。この段階なら、目を休ませたり訓練したりすることで改善する場合があるとされています。
もうひとつは軸性近視。眼球そのものが前後に伸びてしまった状態で、伸びた眼球は元に戻らないというのが現在の一般的な見解です。
この事実を知ったとき、わが家で起きたことが全部つながりました。視力回復センターで長女が一時的に回復したのは、おそらくまだ仮性近視の段階。長男に効果がなかったのは、すでに軸性近視が進んでいたと思われます。



私たちが子どもの頃に言われた「目に良い」の言い伝えも、今の知識で整理するとこうなります。
| 昔よく言われたこと | 今の一般的な整理 |
|---|---|
| 緑色を見ると目に良い | 色そのものの効果は確認されていません。効いていたのは「遠くを見る」「屋外で過ごす」の部分だったようです |
| 遠くと近くを交互に見ると目が鍛えられる | ピント調節の筋肉の緊張をほぐす意味では今も有効とされています。ただし、進んでしまった近視を戻す効果は確認されていません |
| ゲームをすると近視になる | ゲームだけが原因ではなく、「近くを見続ける時間」と「屋外で過ごす時間の少なさ」が影響するとされています |
※このセクションの内容は、日本近視学会が監修する親子で学ぶ近視予防サイト、および日本近視学会「近視の進行抑制治療」を参考にしています。診断や治療の判断は眼科医にご相談ください。
ちなみに、私自身の近視は中等度(強度近視の一歩手前)ですが、私の両親や親族に近視の人はいません。それでも医師は「遺伝しか考えられない」と言いました。近視の遺伝は、たくさんの遺伝子の組み合わせと環境で決まる「多因子」のタイプとされていて、家系に近視がいなくても子に強く出ることがあるそうです。
いま、親にできること
わが家の経験と、後から学んだ知識を合わせると、親にできることはこの3つに集約されると感じています。
① 屋外で過ごす時間をつくる—「外で遊ぶ子は近視が進みにくい」という報告が複数あります。緑を見るからではなく、屋外の光そのものが大事とされています。
② 近くを見続けない仕組みをつくる—勉強もゲームも「30分やったら遠くを見る」。ゲームだけを悪者にして禁止した私の反省でもあります。今のお子さんですとスマホの使用も影響するかもしれませんね。
③ 定期的に眼科へ—近視の進行を抑える治療の選択肢は、まず眼科で相談を。
※参考:参天製薬|リジュセアミニ点眼液0.025%発売のお知らせ



選択肢が増えるのはありがたいですね
なお、副作用の報告もあります。国内の※治験では約9%のお子さんにまぶしさ(羞明)が見られたほか、かすみ目やかゆみなどが挙げられています(くすりのしおり|リジュセアミニ点眼液0.025%)。
※国がお薬と認めるために行われる臨床研究で、患者さんの協力が必須。



寝る前に点眼する用法になっているのは、副作用の影響を小さくする目的もあります。
メガネが限界|コンタクトレンズの度数に上限はあるのか



子供用から大人用の眼鏡を選ぶ頃、眼鏡での矯正はこれが限界といわれました。それを聞いて、私がショックでした。
使い捨てのソフトコンタクトレンズは-12.00D前後が一般的な上限で、ハードコンタクトレンズなら-25.00D程度まで作れるものがあるそうです(数値は製品によって異なります)。長男の-13.75Dは、ソフトでは選択肢が狭くなる一方、ハードならまだ余裕がある範囲でした。
それでも近視が進んだら|お金と将来の話
もし近視が進んでも、今の子どもたちには選択肢があります。
やはりまず最初は眼鏡。近視の他に何か疾患が隠れていないかチェックしてもらいがてら、眼科で処方箋を出してもらうのが良いかと思います。その後、生活スタイルを考えて必要であればコンタクトレンズの使用を検討。これが王道。
学生のうちは、コンタクトレンズを賢く使う時期。わが家が7年分の費用を計算した記事と、お店選びの比較記事がこちらです。
→ エースコンタクトの定額プランはお得?都度買いと7年分シミュレーションした大反省会
→ アイシティvsハートアップどっちが安い?エースコンタクトも含めて親目線で3社比較
そして大人になって近視の進行が落ち着けば、レーシックやICLといった視力矯正の手術も選択肢に入ってきます。ただ、強度近視の場合はレーシックが適応外になることもあり、わが家の長男はICLを選びました。
→ 強度近視でICLを選んだ理由|コンタクト生活から卒業した長男の体験談
ICLの適応はおおむね-6D〜-15Dとされ、-15Dを超えると慎重な判断、-20Dを超えると適応外。レーシックは-10D以上の強度近視には対応できないとされています(判断は施設によって異なります)
まとめ
対策はしましたが、それでも長男の近視は進みました。環境を整えるだけでは進行は止まらないのだと実感していますし、自分を責める必要はなかったのだと、今は思います。ただ、あの時間が無駄だったとも思いません。悩んでいた時間は、子どもたちと大切に向き合った時間でもあります。
近視が進んでしまっても矯正の選択肢があり、今は進行を「抑える」治療まであります。あの頃の私と同じ罪悪感を抱えている方に、この記録が少しでも届けばうれしいです。










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